歯周病になると、歯周病菌が活発に活動し、歯周病を進行させたり、腸内環境を悪化させます。その原因は、生活習慣、特に糖質中心の食習慣です。
歯周病の進行と食生活の悪循環
炭水化物(糖質)中心の食事をしている人は、歯周病に罹患しやすくなります。
炭水化物(糖質)中心の食生活を続ける事は、カンジタ菌、歯周病菌をどんどん増やす事になります。
炭水化物、特に糖質(人工甘味料も含む)は、カンジタ菌の餌になり、ますますカンジタ菌が増殖し、カンジタ菌に守られた歯周病菌が活発に活動します。
その結果、潰瘍化した歯周ポケットが形成され、やがて炎症が増大して、膿をもつようになり、痛みが出て、熱をもち、腫れがひどくなって行きます。
そこで我慢できなくなり、歯科で処方された抗生剤を服用します。
カンジタ菌には、抗生剤が効きませんが、歯周病菌には効くので、一時的に炎症は消退します。
それを放置すると歯がぐらぐらして、抜歯する事になります。
歯周病で歯を失うと、当然、噛み砕く(咀嚼)事が出来なくなるので、食事に支障がでるばかりか、だ液のアミラーゼと食べ物を十分に混ぜる事が出来ないので、胃腸により多くの負担がかかります。
※アミラーゼ:だ液やすい(膵)液に含まれる消化酵素で、デンプンのアミロースやアミロペクチンを、ブドウ糖(単糖類)やマルトース(二糖類)、オリゴ糖に変換する酵素です。
歯がなくなると、タンパク質を摂りたくても噛めないので、肉、魚などのタンパク質をあきらめて、柔らかい炭水化物(糖質)を摂り続けるようになります。
そして、この食習慣が、カンジタ菌を増殖させ、歯周病菌を活発にさせ、さらに歯周病を悪化させるだけでなく、腸内環境をも増悪させて免疫力を減少させるのです。
その結果、ますます全身疾患になる確率が高くなるのです。
その前に!
どんな状態が正常な腸内環境なのでしょうか?
正常な腸内環境とは
腸内環境は、大腸内の細菌叢のバランスに左右されます。
大腸内の細菌叢(さいきんそう)を「腸内フローラ」といいます。
腸内フローラ(腸内細菌叢)は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスで成り立ち、その比率は、善玉菌 2 : 悪玉菌 1 : 日和見菌 7 が一番バランスがいい状態で、この比率を正常な腸内環境といいます。
善玉菌とは、人体に良い影響を与える菌です。
悪玉菌は、腸内環境を悪化させ、腸内物を腐らせたり、有毒物質を作る人体に有害に働く菌です。
日和見菌は、善玉菌でも悪玉菌でもない、普段は、どっちつかず中立の菌なのですが、その時の優位に立つ菌に味方をする菌です。
カンジタ菌や歯周病菌が腸内環境を悪化さ全身疾患を発症するメカニズム
口腔内のカンジタ菌や歯周病菌は、食事や歯磨き、歯科での治療で潰瘍化した歯周ポケットから血管に侵入して全身に撒き散らしされる菌血症を発症し、腸内に入り込むと同時に、口から直接、食道を通って胃に入ったカンジタ菌や歯周菌、歯周病菌が産生する炎症性物質は、胃酸の分泌が少ない胃を通過して直接腸内に到達する2つの方法で腸内に達します。
腸内に到達したカンジタ菌は糖質や重金属を餌に増殖して悪玉菌の増殖を援助します。
歯周病菌の一つであるポルフィノモナス・ジンジバリスは、炎症性物質を分泌して腸内に炎症を起こし、腸内環境を悪化させます。
腸内にカンジタ菌が増殖し、カンジタ菌に守られて悪玉菌が活動的になり、歯周病菌が産生する炎症性物質で腸内の炎症が増悪します。
腸の中でこんな事が起こっているなんて気づきもしないので、食習慣を変える事なくどんどん炭水化物や糖質を食べたり飲んだりし続けます。
すると、ますます歯周病菌が活発になり歯肉の炎症が増悪して、歯肉の血管からどんどん歯周病菌、カンジタ菌、歯周病菌が出す炎症性物質を全身に送り出します。
こうして腸内環境が最悪な状態になって行きます。
そして、徐々に全身の病気を発症させていくのです。
①歯周病は、歯周病菌が活発に活動し、歯周病を進行させ、腸内環境を悪化させます。
②炭水化物(糖質)中心の食事をしている人は、歯周病に罹患しやすくなります。
③炭水化物(糖質)中心の食生活を続ける事は、カンジタ菌、歯周病菌をどんどん増やす事になります。
④炭水化物、特に糖質は、カンジタ菌の餌になり、ますますカンジタ菌が増殖し、カンジタ菌に守られた歯周病菌が活発に活動します。
⑤腸内環境は、大腸内の細菌叢のバランスに左右されます。
⑥腸内フローラ(腸内細菌叢)は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスで成り立ち、その比率は、善玉菌 2 :悪玉菌 1 :日和見菌 7 が一番バランスがいい状態で、この比率を正常な腸内環境といいます。
⑦口腔内のカンジタ菌や歯周病菌は、食事や歯磨き、歯科での治療で潰瘍化した歯周ポケットから血管に侵入して全身に撒き散らしされる菌血症を発症し、腸内に入り込むと同時に、口から直接、食道を通って胃に入ったカンジタ菌や歯周菌、歯周病菌が産生する炎症性物質は、胃酸の分泌が少ない胃を通過して直接腸内に到達する2つの方法で腸内に達します。
⑧歯周病菌の一つであるポルフィノモナス・ジンジバリスは、炎症性物質を分泌して腸内に炎症を起こし、腸内環境を悪化させます。
⑨歯周病菌が活発になり歯肉の炎症が増悪して、歯肉の血管からどんどん歯周病菌、カンジタ菌、歯周病菌が出す炎症性物質を全身に送り出し、腸内環境が最悪な状態になって、全身病を発症します。
⑩歯周病や腸内環境の悪化の原因は、生活習慣、特に糖質中心の食習慣です。
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