部分入れ歯が壊れます。頻繁に作れないので、どうしたらいいのでしょうか?

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一般的に言って保険の入れ歯は、壊れやすいです。対応年数も約2年と言われています。保険の入れ歯は、新しく作っても2年後には作り替えが必要になります。せっかく慣れた頃に、また作り替えるのです。それより、一時的に金銭的な負担は増えますが、しっかりとした、アレルギーの心配がない金属を使った丈夫で、快適な保険外の入れ歯にした方が、人生を楽しく過ごせます。

質問です

3年前、部分入れ歯を作りました。半年くらい経ったある日、突然入れ歯が壊れました。

すぐに歯医者さんで直してもらったのですが、今度は3ヶ月で壊れました。それから頻繁に壊れます。その度に歯医者さんに通えないので、どうしたらいいのでしょうか?

破折の原因

①保険の制度上の問題

⒈補強線が使えない

入れ歯はアクリルレジンという強化プラスチックでできているのですが、噛む力でたわみ壊れやすのです。補強線とは、入れ歯のたわみを最小限にし入れ歯を補強するために入れ歯の中に入れる金属のことを言います。

2001年まで、入れ歯の破折防止のために使えていた補強線が、2002年4月の保険改正で使えなくなりました。

それから、以前にも増して壊れ(折れ)やすくなりました。

残念ながら、補強線の復活はないので、この状況は変わらないですね。

⒉バネの支えの部分から壊れる

入れ歯のバネは金属で作るので、基本的に入れ歯のピンク色の部分(アクリルレジン)とは接着しません。

入れ歯は噛むとたわむので、その繰り返しでバネを支えている部分から壊れます。

壊れたら、歯医者さんで直してもらうしかありません。

⒊バネが折れる

バネは金属で作るのですが、入れ歯のたわみによって、金属疲労を起こして金属が破折します。

この場合は、金属のバネをもう一度作ってもらって修理するか、入れ歯自体を作り替える必要があります。

②噛み合わせの与え方の問題

⒈設計を無視して上の入れ歯を頬側で噛むように作ってある

入れ歯の噛み合わせは、上の歯は舌側、舌の歯は頬側で噛むように作ります。

そのように作ることで、痛くないし壊れにくい入れ歯が出来上がります。

しかし、なんの理由か分からないのですが、逆に並べる技工士さんがいて、それを改善しない歯医者さんがいます。すなわち上の入れ歯の歯は頬側に、下の入れ歯の歯は舌側に並べるのです。

そのように並べると、入れ歯のたわみと回転で、痛みがきえなかったり、破折の原因になります。

この場合は、作り替える必要があります。

③入れ歯を落とす

入れ歯はアクリルレジンという強化プラスチックでできているので、落とすと破れます。

歯医者さんで直してもらうか、作り替えるしかありません。

解決策

①設計をきちんとして入れ歯の歯の位置を正しい位置に並べる歯医者さんで作ってもらう

これは主に、歯医者さんサイドに問題があるので、ある意味解決は難しいです。

②保険の入れ歯では、限界

保険の入れ歯は、アクリルレジンで出来ているので、せめて補強線が必要ですが、補強線すらすることが出来ないので、壊れるのを覚悟で保険の入れ歯を作るしかありません。

保険の入れ歯は、壊れるだけでなく、たわむので、どんなに入れ歯の上手な歯医者さんで作っても、骨が吸収し合わなくなります。

保険の入れ歯で壊れない入れ歯を作ることは、不可能です。

③金属で作る入れ歯(金属床義歯)

保険の入れ歯は、バネの部分は金属ですが、保険外の入れ歯は、バネだけでなく、本体の中を金属で作った比較的丈夫な入れ歯です。

ただし、噛み合わせの与え方によっては、金属でも疲労して、破折する場合があるので注意が必要です。

④金属二重構造義歯

金属二重構造義歯とは、保険は効かないのですが、入れ歯の中に床と柱と屋根が金属でできたとても丈夫な入れ歯です。

普通のバネを使うので、審美的に劣りますが、かなり丈夫で骨の吸収もありません。

総入れ歯に適しています。

⑤金属二重構造審美義歯(ミリングアタッチメント義歯)

ドイツ100年の歴史がある、インプラントにも劣らぬ、最高の入れ歯です。

バネが見えないので、見た目もよく、噛み心地も最高です。

金属二重構造義歯なので、入れ歯のたわみがなく、何年も快適に過ごせる素晴らしい入れ歯です。

もちろん痛くなく、何年でも快適に使える入れ歯です。

唯一、作れる歯医者さんが少ないのが欠点です。

医療法人愛和会桜川歯科医院では、過去24年に渡り、金属二重構造義歯義歯(ミリングアタッチメント義歯)を作り、患者さんには、快適な生活を送って頂いております。

まだ、未経験の方は、ぜひ一度、体験してみて下さい!

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joydenture|青森の入れ歯指導医石川佳和の最新ニュース情報を、
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