入れ歯が痛くて噛めない原因は、歯医者さんに原因がある場合と、患者さんに原因がある場合があります。
痛くて噛めない入れ歯で歯医者さんに原因のある場合は、勉強不足で、患者さんに原因のある場合は、話を聞かない、わがまま、すぐ怒るなどいろいろあります。
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こんな人、いませんか?
入れ歯を入れて痛みがあるのに、「先生、これ慣れますよね。」という人。
はっきり言いますが、慣れません。
なせなら、入れ歯の「慣れ」とは、新しい入れ歯の「違和感がとれて慣れる」をさすからです。
違和感は、慣れますが、痛みは慣れませんし、とれません。
よく、「前の歯医者さんが慣れると言いました。」ということも、聞きます。
「その時、慣れて痛みがとれた事がありますか?」と聞くと「いいえ。」と答える方が大部分です。
前の歯医者さんは、痛みの取り方が分からないので、慣れるという、言い訳をしているようです。
「入れ歯、痛くないですか?」と聞くと,「ん–!、ん〜!」と、はっきりしない人。
痛いと言わないと、わかりませんし、使っているうちに痛みがとれることはありません。
「迷惑がかかるからはっきり言えない。」という人がいますが、それも同じで、歯医者さんは、仕事をしているわけですから迷惑など、かかりません。
はっきり、「どこどが痛い。」と、先生に、伝えましょう。
ただし、最初の調整時に「痛くて痛くて、何も噛めなかった。」とか、「作らなければ良かった。」などと、心のない言い方やケンカ口調で言う人がいますが、歯医者も人間です。
我慢はしますが、当然、気分を害します。
もう少し、言い方を考えて、言って下さい。
「先生ここが痛いので、ここを削ってくれ。」という人。
その人言う通りに削ることは、できません。
なぜなら、それぞれ、原因があって、その原因を取り除かないと、直らないからです。
専門医に任せて下さい。
入れ歯が痛くなる原因とは?
歯医者さんに原因がある場合
噛み合わせ
噛んだ時に入れ歯全体に力を伝達するのが、噛み合わせの面です。
ですから、噛み合わせは、上下左右が十分に調整されて、点で噛む事が理想です。
左右不均衡だったり、特定の箇所が強く当たっていると入れ歯が回転するので、痛みがでます。
また、噛み合わせで側方力(主に頬側からかかる力)のかかる噛み合わせを調整していない場合も、回転するので、痛みがでます。
このことが分からず、うまく力を分散させる事の出来ない歯医者さんが多いのが、痛みのとれない原因だと思います。
入れ歯の内面
噛み合わせの項ででお分かりの様に、入れ歯の内面は、予め痛みが出そうな所を削っておけば、入れ歯を入れてから、入れ歯の内面が原因で、痛みがでることは、ほとんどありません。
入れ歯の内面に原因がないのに、内面を削って、負のスパイラルに陥る患者さんや歯医者さんが多いのも事実です。
きっとその様な先生は、内面が原因である場合の診断方法を知らないケースが多いのだと思います。
入れ歯の歯の並べ方
歯科大学卒業時、歯科医師国家試験レベルでは、歯槽頂線上に入れ歯の歯(人工歯)を並べるように教わるので、そのように記憶します。
そして、そのレベルでずっと過ごす歯医者さんが多いのです。
そのため、舌を入れておく場所(舌房)が、狭くなり、舌の動きで下の入れ歯が浮き上がったり、痛みが出たりします。
そもそも、歯槽頂は線ではなく、面なので、ある程度の許容範囲があります。
その許容範囲ギリギリに人工歯を並べても何ら問題はありません。
下の入れ歯に対し垂直方向の力を与える事で、下の入れ歯は、あまり回転する事なく沈み込むので痛みが出ません。
しかし、側方方向に力を与えるように人工歯を並べている入れ歯が、なんと多いことか。
側方方向に力を与える様に人工歯を並べているので、回転が大きくなって、痛みがとれないにです。
それから、上の入れ歯の頬側の人工歯で噛ませている入れ歯が多く見られます。
これも噛むたびに、入れ歯が回転するので、痛みがとれない入れ歯になります。
患者さんに原因がある場合
入れ歯での噛み方
「先生、この入れ歯、右側では噛めるのに、左側で噛むと痛い。」と言われる事がよくある。
入れ歯は、両側一緒に噛んで下さい。
決して、片方で噛まないで下さい。
なぜなら、顎関節の特徴で片方で噛むと反対側の顎関節が少し浮き上がり、関節内に空間ができます。
それと同時に噛み合わせの面も浮き上がり上下の入れ歯の間に空間ができるのです。
つまり、噛んだ側と反対側の入れ歯の歯の間に、わずかな空間ができるのです。
歯科用語では、側方顆路角と言い、歯のない人に起こる現象を側方クリステンゼン現象と言います。
歯のある人でも、歯医者さんで噛み合わせの調整をする場合、まっすぐ両方で噛みながら調整するのは、このためです。
しかも、噛み合わせの調整は、片方づつ噛みながらの調整はできません。
片方で噛むと、その噛み方の時はちょうどいいのですが、反対側が高くなり、反対側を調整すると今度は、前に良かった側が高くなり、収集がつかなくなるからです。
ですから、まっすぐ両方でカチカチ噛んで調整するのです。
入れ歯の場合、この影響がもろにでます。
片方で噛むと、もう片方は、下の入れ歯が浮き上がり、回転を起こすので痛みが出ます。
ですから、食事をする場合は、両方で噛んで下さい。
専門家の意見を聞かない方
「先生ここが痛いからここを削ってくれ。」
という人も、入れ歯の痛みがとれません。
また、患者さんの言う通りに削る歯医者さんは、勉強不足なので、信用できません。
なぜなら、患者さんは、専門家ではないからです。
歯医者は、専門家です。
専門家である歯医者さんは、一瞬で今までの知識を総動員して、原因を探ります。
だから、痛くない入れ歯ができるのです。
言い訳ばかりする人
「両側で一緒に噛んで下さいね。」と言うと言い訳をする人。
とにかく、言い訳の多い人は、歯医者さんの意見を聞いてくれないので、いつまでたっても、痛みがとれません。
短気で、いきなり怒り出す人。
怒っても問題は解決しません。
マイナス志向の人。
いつもマイナスの事ばかり考えているので、気が滅入り、良くなりません。
「病は気から」です。
四六時中入れ歯の欠点ばかり探る人。
欠点ばかり探しているので、良くなる事はありえません。
趣味や読書でもして、気を紛らわせて下さい。
あなたは、接遇だけが上手くて、技術のない歯医者さんと、信頼できて、技術が最高な歯医者さんのどちらを選びますか?