部分入れ歯は、こんなにも簡単に外れるものなのですか?

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適正に作られた部分入れ歯は、くしゃみくらいで外れません。新しく作ってもらう事です。

質問です

歯医者さんから、そのうち慣れますと言われ我慢して使っている部分入れ歯。ある時、クシャミをしたら、下の部分入れ歯が外れて飛び出し、畳の上に、、、

それからいつ飛び出るかが心配で夜も眠れません。

部分入れ歯ってこんなにも外れやすいのですか?

くしゃみと共に下の部分入れ歯が畳の上に、、、

それはお困りですね。

当然、心配になりますね。

心中、お察し致します。

結論からお話しすると、適正に作られた部分入れ歯は、くしゃみくらいで外れることはありません。

部分入れ歯は、残っている歯にバネをかけて固定するので、外そうと思わない限り外れることはありません。

なぜ、この様な事が起こるのでしょうか?

原因は、歯医者さんと技工士さん、患者さん、それぞれに問題がありそうです。

歯医者さんの問題

①バネの選択と位置の間違い

入れ歯は設計が大事です。

部分入れ歯は、残っている歯にバネをかけて、口の中に固定して、入れ歯を維持します。

バネの種類は、どの歯にバネをかけるのか、歯の形などで違ってきます。

維持形態の悪い歯にバネをかけると、入れ歯を維持できなくなり、外れやすくなります。

②部分入れ歯の縁が長い

開業医さんは、入れ歯の型を採る時、経済面と固まる時間の短縮のために、アルジネート印象材で印象(型採り)を採ります。

このアルジネート印象材は、口の中を過度に押してしまうので、入れ歯の縁の部分を長く印記する事になります。

その印象に石膏を流して石膏模型を作ります。

こうして出来上がった模型上で、歯医者さんは設計をするのですが、この大事な設計を、技工士さん任せにする歯医者さんがいます。

技工士さんは、口の中を見ている訳ではないので、情報量が、歯医者さんに比べて格段に足りません。

そこで技工士さんなりの解剖学知識を振り絞り、設計をして、入れ歯を完成させます。

その入れ歯をなんの疑いもなく、口の中に入れて、適性な調整をしない結果、入れ歯の縁が長い入れ歯が出来上がるのです。

入れ歯の縁が長いと舌の動きを入れ歯が邪魔するので、くしゃみをすると入れ歯が舌の圧力に耐えかねて入れ歯の縁が持ち上がり、外れます。

残念ですが、この入れ歯の縁の長さに気づかない歯医者さんが多数います。

③噛み合わせの調整ができていない

噛み合わせの調整ができていないと、入れ歯がガタついて、バネを浮かせて外れやすくなります。

これも入れ歯の噛み合わせの調整ができない歯医者さんが多くいます。

技工士さんの問題

①サベヤーを使っていない

技工士さんが使うものにサベヤーという器械があります。

入れ歯の設計をするときに使う器械で、特にバネの位置と維持力を決めるのにとても大事な器械なのです。

バネに使う金属によっても維持力が変わってくるので、必ず使います。

ところが、この器械を使わないで作る技工士さんがいます。

これでは、十分な維持力が出ないので、当然外れてきます。

②重合方法に問題がある

入れ歯のピンクの部分は、アクリルレジンといって、化学的に固めるものと光で固めるものと、光と化学的に固めるものの合体型があります。固める事を重合と言います。

入れ歯の場合、化学重合型レジンを使いますが、重合時間を短縮しようとして、高温短時間重合を選択する技工士さんがいます。

その場合、重合歪みが生じるので、適合の悪い入れ歯ができることになります。

患者さんの問題

①きちんと力を入れて噛んでいない

歯医者さんが噛み合わせの調整をする時、色のついた紙(咬合紙)を口の中に入れて、色のつき具合で噛み合わせの調整をします。

この時、力を入れて噛んでもらわないと、歯医者さんはどこを削っていいのか判断することができません。

痛いとか、怖いとか言って強く噛まない人がいますが、それではいつまでたっても調整が終わりません。

入れ歯や冠は、人間がつくるものです。

はじめから快適な入れ歯はできません。

はじめは痛いかもしれませんが、少し我慢して噛んで下さい。

②患者さんの誤解

保険治療は、全国どこの歯医者さんでも一定の金額なので、歯医者さんの実力もどこでも同じで、適正に治してくれるものと勘違いしている人がなんと多いことか!

歯医者さんは確実に実力に差があるので、どんなに優しく、接遇が良くても、きちんと治してくれるとは限りません。

優しくて、痛くしなくて、接遇が良くて、いっけん最高に見えても、治療はかえっていい加減な人が多いのも事実です。

優しさや接遇の良さと治療のうまさは全く別にものです。

うわべにだまされて歳をとってから損をするのは、誰なのか考えた方がいいと思います。

審美義歯

医療法人愛和会桜川歯科医院の審美義歯は、ドイツ100年の歴史を持つミリングアタッチメント義歯です。

入れ歯を入れているように見えないだけでなく、よく噛めて快適な食事が出来る入れ歯です。

くしゃみで外れることはありません!

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部分入れ歯は、こんなにも簡単に外れるものなのですか?
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joydenture|青森の入れ歯指導医石川佳和の最新ニュース情報を、
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