歯を抜いたままにしていては、なぜ悪いのか? できれば、入れ歯を入れたくない。
などの質問を受けることがよくあります。歯を抜いたまま放置すると、噛み合わせが崩壊し、噛み合わせの崩壊は、雪崩のように進み、止める事が出来なくなり、総入れ歯になってしまいます。それだけに留まらず、健康寿命を短くし、認知症になる確率を増加させます。
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よくある質問
歯を抜いてそのままにして、何か問題があるんですか?
このたぐいの質問をされると、「人間の体の中で不必要なものはあるのでしょうか?」
と問いたくなります。
結論は、「歯を抜いてそのままにして、良いわけがない。」です。
人間の体は、それぞれが互いに協力し合って健康を維持しています。
健康の重要性は、健康な時は理解し難いのですが、病気になってはじめて、理解する人が多いようです。
人生で「あの時、~たら、あの日、~れば」と後悔する人に、歯の重要性が分からないタイプの人間が、多いようです。
なぜなら、
因果関係は科学的に証明はされていないので断定的には言えないのですが、歯のない人にガンが多いと思っているのは、私だけでしょうか?
歯を失うとどうなるか?
⑴噛み合わせが崩壊します
噛み合わせが崩壊すると、顎の位置関係が崩れ、十分に食べ物を噛み砕く事が出来なくなります。
⑵顎関節症になります
顎が痛くなって、食事ができなくなったり、口が開かなくなって、満足に食事ができなくなります。そんな症状を顎関節症と言います。
⑶だ液の分泌量が減少します
上手く噛めなくなるにで、だ液の分泌量が減少して、食べ物が未消化のまま胃におくたれます。
⑷逆流性食道炎になりやすくなります
だ液の分泌量が減少すると、だ液中のアミラーゼと混合できなくなり、炭水化物の消化、分解が不十分のまま胃に送られます。
脳は、まだ食べ物が送られてくるものと判断し、胃の噴門部を解放したままにしておきます。その時、胃酸が噴門部から食道に流れ込み、逆流するので、逆流性食道炎を起こします。
⑸胃に負担がかかります
現代人は、食の欧米化に伴い、胃酸が多く必要なのにもかかわらず、胃酸分泌が少ないのです。
医療法人愛和会桜川歯科医院の血液検査データでも、胃液中のタンパク分解酵素ペプシンの不活性型前駆体のペプシノゲンを測定した結果、ペプシノゲンの平均値が48とかなりタンパク質の分解能が低いという結果が出ています。そんな状態で、お肉、お魚などのタンパク質が、噛み砕かれることなく、胃に送られてくるので、胃はかなりの負担をおうことになります。そのため食べた食べ物は、ほぼ未消化(分解)のまま腸に送られることになります。
⑹腸内環境を悪化させます
腸は、胃から未消化のまま送られてきた食べ物を吸収しなければならなくなります。
当然、十分な栄養素の吸収ができなくなったり、リーキーガットになり腸内に炎症を起こします。その結果、腸内環境が悪化して、60億個の細胞に新鮮な血液を送る事が出来なくなり、全身病になります。
歯がなくなることは、全身の病気を引き起こす原因になります。
歯を抜くということは、全身病になり、自分の健康寿命を短くすることになります。